結婚を他人に強要する人がいる。
私には理解できない。
あれは何であんなことをするのだろうと本気で首をかしげる。
私に結婚を勧める人は皆、往々にして結婚している。
結婚していない人は私にそんなことを言ったりしない。
「じゃあ結婚するために相手をよこせよ!」とか
「デートがたくさんできるだけの時間をくれよ!」とか
「金よこせ!」とか、
色々な文句は言いたくもなるのだが、それ以前にやはり抱えている疑問の方が大きすぎてどうしようもない。
なんでなんだろうか?
結婚というものは良いものなのだろうか?
でも結婚する人がいる傍ら、離婚する人もいるもの事実だし、結婚生活によって人生を苦しいものにしている人間だって沢山いる。
仕事が必ずしも楽しいものだとは限らないのと同様にまた結婚も楽しいとは言い切れるものではないのだ。
その事実自体はきっと結婚している人だって認識しているはずである。
また独身には独身のメリットというものも存在するのである。
その点についても重々認識しているようである。
実際に上記の二点を話してみたところ、その点については知っているようだったし、理解はあるようだった。
それでも、年を取ってから寂しくなっても大変だよ、とか
40歳を過ぎてからは結婚できる確率が劇的に低くなるんだりょ、とか
やんわりと私の生活を小馬鹿にしてきたりする。
独身のメリットをこちらが取り上げれば、独身のデメリットを返してくる。
結婚のデメリットをやんわり伝えるのならば、必死でそのデメリットを否定する。
そこで私は考えた。
「結婚に限らず、人間という生き物は自分の持っていること、やっている事が正であると考え、その逆は悪であると考えるのではないだろうか?」
理屈なんかはそういった意味ではあまり大きな意味を持たない。
理屈を並べ立てて相手を説得して相手を論破したところで、きっと相手は逆ギレをすることだろう。
だったら、そっちから突っ掛かって来なければいいのに。不愉快である。
なんでそういう人達は平気で他者を否定する癖に自分が攻撃されると怒り出すのだろうか?本気で分からない。
それはそれ、これはこれ。ウチはウチ、よそはよそ。
とかいう金言を知らないのであろうか?
そういう所から差別や暴力が生まれるということが分からないのだろうか?
結婚する人生だって良いものだし、結婚しない人生だって良いものである。
そういう考え方はできないものだろうか?
また、結婚しているその人が、何かのきっかけで離婚することになったら、きっとその人は結婚生活の悪い点を挙げ連ねて、結婚がいかに悪であるかを演説するだろう。
あぁ面倒くさい。
あんまり物事にはこだわらずに色々なことを許容した方が世の中楽しいと思うのだが。
まぁその人も、もしかしたら結婚にストレスを感じているのかもしれない。
だから、無意識的に結婚は良いことだと思い込もうとして、そういった真似をしてしまうのかもしれない。
だからといって、良いことではないのは確かである。
最後に私が好きな名言を一つ引用します。
わたしと小鳥とすずと
わたしが両手をひろげても、
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面(じべた)をはやくは走れない。わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんのうたは知らないよ。すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。
金子みすず
下記サイトより引用致しました。
http://www.asahi-net.or.jp/~pw2t-mnwk/Favorite/Misuzu.html