サラリーマンだけが消えた街

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第一章:サラリーマン消失

消えた。

一瞬にしてサラリーマンがだけがいなくなった。


これははっきり言って超常現象の類だ。何かのつまらないトリックなんかではないし、CGやら最近流行りの人工知能を駆使した技術でもなんでもない。


今の人類では到底、いや100年後の人類でもまるで不可能なような現象が、今はっきりこの場で起きた。


周りにいるサラリーマンだけが、厳密に言うならばスーツを着てちゃんと仕事をしているような人だけが音もなく消えた。目を疑ったし目を凝らした。でも間違いなかった。


全世界でそういう現象が起こっているのだろうか?しかし確かに日本の中の全てのサラリーマンは消滅したらしい。2ちゃんで見たから確かだ。



僕はこの危機に対してとても強い焦りを感じたけれど、僕は別に社会経験を積んでいる訳ではないし、僕一人がどうこうしたって仕方がないし、こういうのはもっと別の誰かが頑張るべきだと思う。うん、そうだ政治家とかが頑張ればいいと思う。頑張れ。僕は帰ってニュースでも見ながら状況の改善のお祈りと、ちゃんと働かない大人を2ちゃんでディスるから。

第二章:新たな人類史の始まり


ニュースがやっていない。というかテレビがやっていない。


どうにも放送する準備が整わないだとか、そもそもキャストがいないだとかで大変らしい。まぁサラリーマンがいないのだからそうだろうな。と思った。


なので、僕はネットでブログの更新やらサラリーマンをディスる活動やらをするための体力補給のためにコンビニ向かうことにした。


コンビニがなかった。コンビニ勤務の正社員は勿論消滅しているのでバイトの人だけが最初はいたのだが、どうやら逃げたらしい。テンパってどうしようかわからなくなって昆布おにぎりを大量に抱えて走り去ったらしい。「店長マジカス」とかいつもブツブツ呟いていた彼もフルーチェの元だけを抱えてほふく前進でどこかに行ってしまったらしい。


仕方がないので、僕は永谷園のお茶漬けのもとを大量に手に取って家路に着く。




家に帰ってパソコンを見ると、いつものサラリーマンをディスるブログを拝見していると、「今日こそが人類史に新しい歴史を刻む日だ!」みたいな勝利宣言が行われていた。みんなめっちゃテンション高かった。でもなぜか幹部クラスの人間はまるで参加してなかった。不思議だ。


僕も調子に乗ってサラリーマンを馬鹿にしていた。楽しかった。

第三章:滅亡


コンビニがやってない、スーパーもダメ。電車も動かない。タクシーもない。外には変な人しかいない。


なんで誰も働かないんだよ。働けよ馬鹿。手と口ばっか動かしてないでもっと人の役に立つ生産的な行動をしろ。



僕はそうパソコン掲示板に打ち込んで状況が改善する事を祈った。とても祈った。


なのに僕の努力は報われず何も変わらなかった。酷い。


どうしてサラリーマンはこういう時になんとかしないんだよ!こんな気分は中学生の時に学校から帰って来たらお母さんがご飯を作ってくれていなかった時の嫌な気分と同じだよ。その日はご飯が食べられなくて大変だったんだぞ!



「人類史の新たな始まり!」とか言ってた人のアカウントは消えたり停止されたりしていた。


そんなこんなで人類は滅亡した。